学びの先に広がる
しあわせの可能性

プラネタリーヘルスライフ認定
デザイナーとして、
人と地球の健康をつなぐライフスタイルを
インタビューしました。
これからの時代に必要な
「プラネタリーヘルスマインド」。
身近な暮らしの中で気づきを促し、
実践している人のまなざしをご紹介します。
※プラネタリーヘルスライフ:
人と地球の健康につながるアクションを
暮らしの中に取り入れ広げていくライフスタイル
「ともにしあわせになるしあわせ」を経営理念に掲げる、株式会社フェリシモに勤務する板⾕智史さんは、⽇々、独⾃性・社会性のある事業開発をモットーに、社会課題の解決を担う商品開発を⽬指しています。さまざまな課題の「今」に向き合う中で出会った「プラネタリーヘルスライフ検定」。アイデアを形にする源はどこにあるのか、プラネタリーヘルスライフ認定デザイナーとしての「今」を語ってもらいました。
⾃分ごとの積み重ねが明⽇をつくる──
次世代へ伝えたい「⾃分」と「地球」を⼤切にするマインドへのまなざし。

「もっと視野を広げたい」が導いたプラネタリーヘルスライフ
株式会社フェリシモは創業60周年を迎えます。“ともにしあわせになるしあわせ”という経営理念に共感する社員が集い、成⻑しています。
2021年に発⾜させた「gokign Lab.」1では、お客さまから多く寄せられる「からだ・こころ」のお悩みに寄り添う情報発信と、その課題解決のためのフェムテック商品の開発を進めてきました。「当たり前に話そう、選ぼう。体のこと。」をコンセプトに、正しい情報を伝えることにも⼒を⼊れています。

そして新たに発⾜した、お買い物を通してみんなで「うれしい未来」をつくる「GO! PEACE!」というプロジェクトでは、ちょうど海洋ゴミ問題にフォーカスすることが決まっていたんです。この課題に対して啓蒙活動になるような企画をしたい、社会全体を俯瞰した知識を深めたいと思っていたときに「プラネタリーヘルスライフ検定」に出会い、受講を決めました。
受講中は、業務の休憩時間や休⽇に勉強時間の確保を習慣化するよう⼼掛けていました。そして、僕がプラネタリーヘルスライフを学んでいると、こうした分野への関⼼が⾼いことを同僚が察知してくれるようになり、関連した議論や意⾒交換が活発になったんです。
ちょっとした会話から⽣まれるアイデアやユニークな発想はフェリシモの強み。視野を広めることで新たなコミュニケーションが⽣まれたり、それによって社会課題解決の⽷⼝が⾒えたりすることを再確認しました。
⼼のあり⽅が⾃分も⼈をも動かす

学んでいる過程で、⾷をはじめとする“⾃分の⾝の回りから地球環境を考える”アプローチに⼤きく共感しました。壮⼤な環境課題に対して、まずは「⾃分事」という感情が動かなければ、⼈は⾏動を変えません。そのためのアプローチとして、⼼と体を調え、⾃分がすこやかになることが「プラネタリーヘルスにつながる」と学べたのは、⼤きな収穫でした。
今、この考え⽅に基づき、サステナブルな事業展開に向けて模索しているところです。ファッション事業では化学繊維の服をつくっていますし、主軸である通販事業では、デジタルより紙カタログ配布の⽅がお客さまからの反響が圧倒的に⾼い現実もあります。時には、こうしたSDGsに逆⾏する⽭盾にも向き合わなくてはなりません。

変えていきたいところと、事業として⼤切にしたいことを両軸で考えたとき、思うように運ばない現実もあり、⾃⼰否定につながってしまう場⾯も。
だから、⼼のあり⽅を学ぶ章「⼼を調える」があったことが、よかったと思えたんです。
マインドフルネスを学ぶことで、できていない⾃分を責めたり、⾃⼰否定したりするのではなく、今の⾃分の⽴場でできることを探すスタンスを持つことができた。
ここがプラネタリーヘルスライフが⽰す“プラネタリーヘルスライフは、特別なことではなく、今の暮らしの中で誰もが実現できる”という重要なポイントだと思いました。
「⾃分ごと」になることが明⽇をつくる

プラネタリーヘルスライフ検定で学ぶ「⾷の選択」では、環境問題が⾃分ごとであることを、深く実感できるようになりました。早速、家族と⼀緒に⾷の選択を実践しています。買い物に⾏ったときには、⼦どもに⾷材を選んでいる姿を⾒せて「⾃分たちが選んだ物は、それをつくっている⼈、提供している⼈を応援することになるんだよ」と伝えています。産地はどこか、フードマイレージはどうかを意識し、フードロスにならないようにこまめに買い物をしています。「⾃分にもできることってたくさんあるんだよ」と、話しながら検定で学んだことを家族にどんどん共有しています。今では、⼩学⽣の⼦どもも産地を気にして選ぶことなどをしっかり理解できるようになりましたね。

こうした意識が先々にもつながり、⼦どもたちが⾃分で”⼈と地球にやさしい“を選択するマインドが育つといいなと思っています。
⼦どもにいつも伝えているのは「⾃分を⼀番⼤事にする」ということ。⾃分が健康で楽しいと、友だちや環境にもやさしくできるのではないか。やがて⼩さなことがつながって、プラネタリーヘルスマインドが育まれていく。⼦どもには確かな知識を持つことで⾃分を守る、⾃分を⼤切にできる⼤⼈に育ってほしいなと願っています。
調和とは「ニュートラル」であること

調和を⼀⾔で表すならば「ニュートラル」というイメージを持っています。現代社会はどうしても環境負荷をかけがちですが、つくることで負荷をかけたのなら、先ずは⾷やエネルギーの選択、リユースやリサイクルなど⾃分のできる事でカバーする。こうした⾏動を具体的に起こすことが⾃然との調和につながるのかなと思っています。
知識を増やすことで地球社会全体を俯瞰し、事業⽣、独⾃性、社会性がある事業構築をイメージできるのだと思います。経済活動が環境へのしわ寄せとならないよう、⾃⾝の視座を⾼く持つために勉強を続け、環境に負荷をかけない事業を構築していきたいと思っています。